恐ろしい薄毛遺伝子の正体とは!ハゲは母方の祖父から遺伝する
薄毛(特にAGA)になる原因の1つとして、親からの遺伝があります。もし両親が薄毛遺伝子と言われる恐ろしい遺伝子を持っていたならば、普通の人に比べ、非常に速いスピードで薄毛になってしまいます。
このページでは、そんな恐ろしい薄毛遺伝子の正体について詳しく説明します。自分が薄毛家系だと思われる方はしっかりと読んでください。そして、一人で悩まずに病院に行きましょう。
あなたは将来、髪の毛が抜け落ちて薄毛なると思いますか?
この質問に対して、あなたが男性であれば、自分の父親を一瞬想像し、そのイメージをもとに回答すると思います。もし、父親がフサフサなら薄毛にならないと答え、逆に禿げていたら、薄毛になるかもしれないと答えるでしょう。
一般的には、薄毛=中年の男性というイメージがあり、また、同性であるので、髪の毛の遺伝に関しては、どうしても父親の遺伝子が強く反映されると思いがちです。
しかし、実は父親よりも母親の方が薄毛の遺伝に関して強い影響力を及ぼすという事がわかってきました。なので、自分が将来遺伝でハゲるか知りたいなら、母方の祖父の頭を見てください。
薄毛遺伝子の正体とは
2005年にフランスのボン大学の研究チームが、薄毛と遺伝に関して革新的な発見したと、米雑誌アメリカン・ジャーナル・オブ・ヒューマン・ジェネティクス(American Journal of Human Genetics)が発表しました。
その内容としては、
ハゲる人のX染色体にある男性ホルモン(アンドロゲン)の受容体・遺伝子に変異が見られる
というものです。
これだけでは、少しわかりにくいので、簡単に言い換えると、『薄毛にならない人となる人を比べると、X染色体にあるアンドロゲンの受容体に大きな違いがあり、この違いこそが薄毛遺伝子である可能性が高い。』となります。
とすると、男性においては、薄毛遺伝子は父親から遺伝するのではなく、母親から遺伝することになります。なぜなら、男性におけるX染色体の提供者は母親だけだからです。
このX染色体と遺伝に関しては、中学校の理科で勉強するのですが、忘れている人のために、少しだけおさらいします。下に男性、女性におけるX染色体とY染色体の遺伝の図を載せます。
この図を見てもらえばわかると思いますが、男性はXY型、女性はXX型です。そして、その両親から男の子が産まれる場合には父親のY染色体、母親のX染色体を受け継ぎます。
薄毛遺伝子であるアンドロゲンレセプター(受容体)はX染色体の中の1つなので、母親からのみ受け継ぐと言うことになります。
すなわち、薄毛の遺伝子は母親から受け継がれるという事になります。
母方の祖父からの隔世遺伝である
薄毛遺伝子は母親から遺伝するということが分かりましたが、では、母親が薄毛でなければ、薄毛遺伝子を持っていないと考えても良いのでしょうか?
いいえ。その考え方は間違っています。
なぜなら、女性は男性に比べて、薄毛になりにくく、たとえ薄毛遺伝子を持っていたとしても、簡単に薄毛にはなりません。女性には、女性ホルモンという強力な味方がついており、これが薄毛進行を妨げる働きを持っています。
では、自分の母親が薄毛遺伝子を持っているかどうかをどのようにして判断したらよいのかと言うと、それは、母親のお父さん、すなわち母方の祖父で判断できます。
ハゲは隔世遺伝するとよく言われますが、それは母方の祖父からその薄毛遺伝子を受け継ぐからです。
なので、もし母方の祖父が若い時から薄毛になっていたなら、薄毛遺伝子を持っているので隔世遺伝する可能性があり、薄毛になっていなかったら、そのような遺伝子を持っていないのでとりあえず安心という事になります。
専門的な表現を使うと、『母方の祖父のアンドロゲンレセプターの感度が高い場合には薄毛になりやすく、逆に感度が低い場合には薄毛になりにくい』という事になります。
もう1つの薄毛遺伝子
そして、もう1つ薄毛の遺伝子と言われているものがあります。
それは、5αリダクターゼと言う還元酵素の活性力(活動力)の高さです。この5αリダクターゼの活性力が高いと男性ホルモンであるテストステロンとの結合が活発になり、薄毛の原因となる超強力な男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)がたくさん生成されます。
ここで、テストステロンやDHTなどの専門用語が出てきました。これらはAGAに関してある程度知っている人なら理解していると思いますが、初めて知ったという人のためにほんの少しだけAGAのメカニズムを説明します。
AGA発症のメカニズム
下にAGAのメカニズムを簡単に図で表したので見てください。
図からわかるとおり、先ほど説明した5αリダクターゼとテストステロンが結合して、DHTが生成されます。このDHTと受容体が結びつくことで、TGF-βと言うタンパク質が生成されます。
このTGF-βタンパク質が髪の毛を作り出す細胞の働きを妨害し、脱毛命令を出します。
その結果、髪の毛が休止状態に入ったり、新しい毛が生えなくなったりするので、髪の毛の密度が減り、薄毛(AGA)になります。
つまり、最終的に脱毛命令を出すTGF-βタンパク質を作り出す原因となるのが、この5αリダクターゼ還元酵素で、この還元酵素の活性が高ければ、薄毛になりやすくなります。
そして、残念な事に5αリダクターゼの活性力においては、高いほうが優性の遺伝子です。
という事は、両親の内のどちらかが、5αリダクターゼの活性遺伝子を持っていると、あなたはその活性遺伝子を高い確率で受け継ぎ、薄毛になりやすくなります。
また、感の鋭い方なら気づいていると思いますが、図で出てきた受容体こそが、上で説明したアンドロゲン受容体(薄毛遺伝子)そのものです。アンドロゲン受容体の感度の高さもまた、TGF-βタンパク質の生成量に関わります。
遺伝(家系)的に最も薄毛になりやすい人は
上記の説明より、薄毛遺伝子を持っているという事は、脱毛指令を出すTGF-βタンパク質をたくさん作り出してしまうという事だとわかりました。
そして、薄毛遺伝子を持っている人、すなわち最も薄毛になりやすい人と言うのは、アンドロゲンレセプターの感度が高い遺伝子と5αリダクターゼの活性力の高い遺伝子の両方を持っている人です。
この2つの遺伝子を持っている方は、ものすごいスピードで薄毛が進行します。また、ちょっとしたきっかけで薄毛スイッチが入ってしまいます。
自分の薄毛遺伝子を調べてみよう
実は、AGAの専門機関や病院等では、自分の薄毛遺伝子について調べることができます。費用は約2万~3万ぐらいです。
その検査方法については
- 抜いた髪の毛から採取する
- 口の粘膜から採取する
の2種類があります。どちらの方法でも必要な細胞をとるだけなので、結果に違いはありません。
病院に行かなくても検査を受けることができる
実はこの遺伝子検査ですが、自宅でも簡単に検査することができます。
それがこちらのAGA検査キット(通称:AGAドック)です。こちらは、この検査キットを購入し、自分で口内の粘膜から遺伝子を採取してから、専門の機関に送ります。
そして、検査結果が出たら、向こうからこちらに郵送してくれます。なので、やる事は、検査キットの購入と自身で遺伝子を採取するだけです。
もちろん、自分でやったからと言って、誤った結果が出ることはないので、安心してください。
このAGAドックの場合、費用は¥12,900円と病院等よりもはるかに安く、また、検査結果も早くでます(約2週間~3週間)。
なので、興味がある方や薄毛遺伝子が心配と言う方は、是非こちらのAGAドックを購入してみてください。
一応、こちらに私自身がこのAGAドックを使って遺伝子検査をした体験談(AGAドックに関する詳しい説明と購入から結果に至るまで)を載せているので、もしよかったら参考にしてください。
薄毛のなりやすさは遺伝で決まるがそれがすべてではない
では、この2つの遺伝子を持った人は、薄毛になるのを指をくわえて見ているしかないのかと言うと、そんな事は決してありません。
確かに、遺伝子的には非常に不利な状態ですが、この遺伝子を持っているからといって、みんながみんな薄毛になるわけではありません。あくまで、薄毛遺伝子は薄毛のなりやすさを決定させるものだと理解してください。
なので、その遺伝子が働く前にしっかりとした薄毛の予防をしていく必要があります。
薄毛家系であると早期に自覚する事が大切
まずは、何といっても自分の家系が薄毛家系であり、薄毛遺伝子を持っているという事を自覚することから始めましょう。
まだ、薄毛が進行する前に、自分が薄毛家系であるとしっかりと自覚し、それ以外の薄毛の原因をすべてシャットアウトする事ができれば、あなたが薄毛になる確率はかなり下がります。
例えば、頭皮にダメージを与えないように正しい方法でシャンプーをしたり、睡眠不足などの乱れた生活習慣を直したりするだけでも、薄毛予防になり、発症を遅らせる事ができます。
なので、両親の髪の毛が薄いから将来ハゲると諦めたり、薄毛になってから考えるといった事はせずに、今から将来のことを見越して、対策をたてるようにしましょう。
また、すでに薄毛の兆候が表れているからと言って諦める必要はありません。現在のAGAの治療法は確立されており、原因が遺伝であってもかなりの確率で治療する事ができます。なので、もし、兆候が表れているならAGA専門の病院に行き、正しい治療を受けてください。
薄毛危険度診断所 >> 薄毛についてこれだけは知っておこう >> 恐ろしい薄毛遺伝子の正体とは
他の薄毛の原因も知っておこう
薄毛の原因は、両親からの遺伝以外にもあります。知っていて損はないので、見ておきましょう。
また、薄毛の原因について詳しく知りたい方、その改善方法、予防方法を知りたい方はこちらをご覧ください。
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また、危険度が高い場合には、その原因を説明し、簡単な対策法をアドバイスします。ぜひやってみてください。







